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プロ野球の根来泰周コミッショナー代行は10日、福岡ソフトバンクホークスのリッキー・ガトームソン投手(30)を薬物違反のため、10日から20日間の出場停止処分とし、球団には750万円の制裁金を科すと発表した。日本のプロ野球界でドーピング違反が発覚したのは初めてのこと。
同投手は7月13日のロッテ戦(千葉)終了後にドーピング検査を受け、陽性反応を示した。検出されたのは、薬物使用の痕跡を消す作用があるとされる禁止薬物フィナステリド。禁止薬物は約2年前から服用していた飲む発毛剤に含まれていた。
日本プロ野球組織(NPB)は今季からドーピング検査を本格導入し、悪質な違反者は氏名の公表や、公式戦の出場停止などを科す制裁を決めていた。
米国出身のガトームソン投手は、今季ヤクルトからソフトバンクに移籍。9日の西武戦で勝ち投手になるなど今季成績は5勝6敗。
ソフトバンク・ガトームソン投手「(通訳を通じ)ノーコメント。詳しいことは(角田)代表に確認して下さい」
ソフトバンク・角田雅司球団代表「(ガトームソン)本人には何ら責任がないと思っている。球団の不手際によって、本人やチーム、ファンに、本当に迷惑を掛け申し訳ない。(出場停止の)裁定については、特別委員会に異議を申し立てたい」
根来泰周コミッショナー代行「極めて残念なこと。昨年の1年間を啓蒙(けいもう)期間として指導し、極めて神経質な対応をしてきた。十分理解していただいていると思っていたが、まだ理解できていないところがある。もう少し(指導や徹底を)深化させる必要がある」
小池唯夫パ・リーグ会長「禁止薬物は身体に害を及ぼすものであり、絶対に服用してはならない。管理面での慎重さに欠けたことが一因とはいえ、誠に遺憾。再発防止について、各球団とも管理、監督をより一層徹底してほしい」
◆リッキー・ガトームソン 米大リーグ、マリナーズ傘下3Aタコマから05年途中にヤクルト入りし、8勝5敗。06年は5月25日の楽天戦でノーヒットノーランを達成するなど9勝(10敗)を挙げた。今季からソフトバンクに移籍し、8月9日まで18試合に登板して5勝6敗、防御率3・37。通算成績は59試合で22勝21敗、防御率3・34。182センチ、95キロ、右投げ右打ち。30歳。米国出身。
◆フィナステリド 「飲む発毛薬」に含まれている成分で、筋肉増強剤使用の痕跡を消す作用がある。世界反ドーピング機関(WADA)の禁止薬物リストに掲載されている。近年では問題となるケースが多く、スケルトンの米国有力選手が服用し、スポーツ仲裁裁判所(CAS)から1年間の出場停止処分を科され、06年トリノ冬季五輪の出場を逃している。
参照元:スポーツ報知