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◆巨人3―0広島(15日・東京ドーム) 忘れていた。頭の中は真っ白だった。大歓声で我に返った小笠原は、バックスクリーンを振り返る。大型ビジョンに映し出された「1500安打達成」の文字がまぶしかった。「無我夢中だったからね。本当にうれしい」喜びが沸々とこみ上げてきた。
6回1死、宮崎の内角の直球を思い切り引っ張った。右翼手の嶋が打球処理をもたつくのを確認すると、両足の回転をさらに加速させ、二塁打とした。プロ野球93人目の通算1500安打は、史上4番目の速さで達成した。「スピード? 分からない。ずっとがむしゃらにやってきただけだから」感慨深げに振り返った。原監督は「あのスイングを維持しながら、この速さ。どんどん(記録を)伸ばしていってほしい」と目を細めた。
感覚がよみがえった。初回2死、宮崎の初球を打ち砕いた。「無心で振り抜きました。素直に体が反応したよ」きれいな放物線を描いた打球は右翼席上段に突き刺さる。8月19日のヤクルト戦(東京ドーム)以来、実に22試合ぶりの29号ソロが、貴重な先制点となった。
打率は3割台をキープしながら1か月近く本塁打なしと、今季最長の"スランプ"だった。「長かったね。特に気にはしていなかったけど、久しぶりの感触だった。それは大事にしていきたい」8回の第4打席でも右前適時打を放ち、勝利を決定づけた。今季14度目の猛打賞。完全に自分を取り戻した。
9月に入り、G党はイルカの風船を持って小笠原を応援するようになった。昨年まで在籍した日本ハム時代におなじみとなった光景。もちろん打席で見る余裕はないが、「頑張るよ」と自分に言い聞かせていた。熱烈な声援も左ひざ痛を抱える背番号2を後押しした。
次の目標に2000安打を掲げた。「目標にしていい数字だと思う。シーズンが終わってから考えたい」今は目の前の試合に集中することが大事。勝つことしか頭にない。
参照元:スポーツ報知