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ラストシーンは残酷だった。9回、三木が、代打・尾形にサヨナラアーチを被弾。両軍合計25安打15得点の大乱戦の幕が下りた。マウンドにしゃがみ込む三木。そのまま動けない。たまらず阿部が近寄った。そして「実力や…。次また頑張れ」と言って頭をポンポンと叩いた。
プロ初黒星を喫した3年目の三木。ボール球が先行し、外への直球が甘く入った。巨人は8月11日の中日戦(ナゴヤドーム)で堂上剛に代打サヨナラ弾を浴びている。シーズンに2度、代打サヨナラ弾を打たれたのは球団史上初めての屈辱だ。
だからと言って、三木だけを責められない。先発のパウエルは4点ものリードをもらいながら7回1死満塁のピンチを招いて降板。リレーした西村が2本のタイムリーを打たれるなどこの回、打者一巡の猛攻を浴びてひっくり返された。8回、清水の代打2ランで再逆転したが、その裏には豊田の乱調で再び追いつかれ、広島球場での4戦連続逆転負け。中日が勝ったため、わずか一日で首位から陥落した。
展開を振り返れば、投手陣だけを責めることもできない。手痛いミスは攻撃に相次いだ。初回無死一塁で木村拓が右前安打。一塁走者の谷が三塁を陥れる間に、木村拓が一塁をオーバーランしタッチアウト。さらに1死一、三塁で二岡がセーフティースクイズを失敗。ここで三塁走者だった高橋由が捕手の倉と交錯し、古傷の右足首を再び痛め途中交代した。
7回にもあった。無死二塁で木村拓が送りバントを失敗。5点目を奪った後の2死一、二塁の場面では、阿部が空振りした際に、二塁走者・小笠原が飛び出しアウトとなった。木村拓はオーバーランについて「ミスですよ。ああいうことしてるからこういう結果になる…」と悔やんだ。打線がそつなく攻めれば、中盤までに大量リードをして、中継ぎ陣を休ませることすら可能だったが、詰めの甘さが苦しい継投を招いてしまったともいえる。
8月14~16日、猛暑の広島球場で3連敗したばかり。移動ゲームとなったこの日、選手は隣接している宿泊ホテル内で全員でストレッチをしてから球場へ入った。ウオーミングアップのメニューの一部をホテルで済ませることで、暑さからくるスタミナの消耗を少しでも防ぐ狙いだった。それでも、ここ10試合で6度登板している豊田や、8月の21試合中15試合投げている西村の“勤続疲労”は、そう簡単にはぬぐえなかった。
終盤の西村、豊田らの投入について原監督は「全員で戦ってきているから、このスタイルは変わりません」と話し、期待と信頼は変わらない。ペナントレースは残り30試合。ミスを減らして気力を出さなければ、歓喜のゴールは見えない。
巨人・原監督「きょうは我々が思っているような形で試合を運べなかったことが、こういう結果になった。パウエルは球数も大丈夫だったし、あと1イニングは投げて欲しかった。(投手陣に疲労?)全員で戦ってきたからこのスタイルは変わらない。高橋由は明日を見てからです」
参照元:スポーツ報知