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ヒルマン監督が動いた。ロ軍監督就任会見で日本からの“選手逆輸入”について明言を避けていたが、動きは早かった。「助っ人第1号」として獲得を目指したのは、薮田だった。米4大ネット「FOX」のスポーツサイトが、契約が合意目前であることを伝えた。
内容は具体的だ。金額こそ明らかにされていないが、契約年数は2年プラス1年オプション。3年目は薮田側に契約延長の選択権があり、有利な条件になっているようだ。交渉は最終段階に入っている模様で、あとは付帯条項など細部を詰めるだけ。正式にまとまれば数日中に発表されることになる。
ヒルマン監督の目に薮田の活躍は、強烈な印象となって刻まれていた。日本ハムを指揮した2003年からの5年間、ロッテのセットアッパーには痛い思いをしてきた。中でも06年の対戦防御率は0・84と抑え込まれ、5シーズン通じても2・17。その数字がメジャーでも通用するとヒルマン監督に確信させ、球団に薮田獲得を強く進言していた。
06年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表の中継ぎ投手として日本の世界一に貢献。国際舞台で見せた抜群の安定感は、メジャー各球団スカウトの目にも留まっていた。今年は特に、レッドソックスの岡島が活躍したことで、日本の中継ぎ投手への評価が急上昇。実はホワイトソックスも薮田獲りに参戦、激しい争奪戦になっていたが、最後はヒルマン監督のロ軍が合意目前にこぎつけた形だ。
ロ軍は過去10年間で勝ち越したシーズンが03年だけという弱小軍団。今季も4年連続最下位を喫し、4年連続100敗を免れるのがやっと。投手陣はそれでも若手が台頭しつつあり、今季中盤からは23歳の新人右腕ソリアがストッパーを務め、2勝3敗17セーブ、防御率2・48。チーム再建に向けてはソリアにつなぐまでの「勝利の方程式」の確立こそが急務で、セットアッパーとして経験豊富な薮田への期待は高い。ロ軍入りが正式に決まれば、世界一になった1985年以来、23年ぶりポストシーズン進出を狙うチームの救世主になるのは間違いない。
◆薮田のWBC大物斬り 昨年3月12日のWBC2次リーグの米国戦(エンゼル・スタジアム)、同点の7回2死三塁から4番手で登板。A・ロドリゲス(ヤンキース)を三振に仕留め、8回にもリー(カブス)、デイモン(ヤンキース)から三振を奪い、1回1/3をパーフェクトに抑えた。滑りやすいメジャー使用球の特性を生かし、チェンジアップとフォークボールを有効に利用。度胸と対応能力の高さを見せた。
◆「日本人投手株」急騰 今年のメジャーのFA市場は目玉が少ない。移籍濃厚な大物としてはガルシア(フィリーズ)、コロン(エンゼルス)、ガンエー(レッドソックス)らがいるが、いずれも年俸も高く、故障歴があるうえにピークを過ぎており、獲得にはリスクが伴う。中継ぎ投手となるとさらに好投手は少ない。また、今季はRソックスの岡島やドジャースの斎藤が大活躍。日本で実績がある薮田や福盛に加え、巨人を退団した左腕の前田らに注目が集まるのは自然の流れだ。福盛にはパドレスやロッキーズ、フィリーズ、レイズなどが熱視線。先発でも黒田に人気が集中しており、こちらは平均年俸800万ドル(約8億8000万円)以上の超破格値がつくとも言われている。
参照元:スポーツ報知