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北京五輪野球の日本代表編成委員会が17日、都内で行われ、日本代表24選手が発表された。星野仙一代表監督(61)は、今季不調ながら国際大会での実績を評価してメンバーに入れた巨人・上原浩治投手(33)の再生を宣言。「1週間で立ち直らせる」と、8月2日からの直前合宿(G球場)で直接指導し、完全復調させた右腕とともに金メダルを狙う。
自信に満ちあふれていた。代表メンバーの発表会見に臨んだ星野監督の力強い言葉が、会見場に響き渡った。
「1週間の合宿で(大野投手コーチと)2人で立ち直らせます。きちっとやります」
今季14試合に登板し、2勝4敗、防御率6・46と不調にあえぎ、2軍落ちも経験。本来の輝きを失った右腕に、指揮官自らが救いの手を差し伸べた。
「昨日テレビで見て、何という投げ方をしているんだと思った。(去年と)全然違う」
前夜(16日)、スタッフ会議を終えると、巨人・中日戦(札幌D)をテレビ観戦。8回2死一、二塁で上原がマウンドに上がると、4本も折れたろっ骨の痛みも忘れ、身を乗り出すようにして見守ったが、ワンアウトも取れずに降板した。
「昨日の試合を見れば非常に不安な気持ちになるのは分かる。私も『抑えてくれ』と思っていたよ。ただ、私なりに欠点は分かっている。ここを直せばいいという点を見つけた。1球投げただけで分かったよ」
踏み出した左足が突っ張り、立ち投げのような投球フォームに、闘将のチェックが入った。一定していた投げ方に狂いが生じたのは下半身の不安の影響なのか、それとも精神面の問題か。不調の原因を究明しない限り、上原の完全復活はありえない。
「私と大野投手コーチで今までの経験をぶつけて、彼(上原)が納得すれば立ち直ることができる。明日にでも横浜(スタジアム)のブルペンに立ちたいが、それはできない。電話でのアドバイスなら許されるかな。JAPANに選んだのだから。体調とハートについて話をしたいね」
国際試合23試合に登板し、12勝無敗1セーブの実績だけでない。テンポのいい投球、大舞台で動じない強心臓、何より他の選手が一目を置く存在であることが、若い選手が多いチームには必要だ。
「昨日の試合を見ても(選出は)迷わなかった。後ろの3、4イニングを上原と藤川、岩瀬で頑張ってほしい」
上原の起用について、指揮官はオブラートに包んだが、大野投手コーチは「上原に“最後を任せるよ”と言った方が力が出るかも」と昨年のアジア予選同様に守護神を任せることを示唆した。
「チームスポーツでいい成績を残せば、勢いがつく。一番輝けるものを狙っていこう」
目標はあくまで金メダルのみ。8月2日の直前合宿初日から始まる「上原再生プロジェクト」が、星野JAPANの命運を握る。
◆巨人・上原の国際大会 大体大3年時の1997年、5月26日のアジア野球選手権、対フィリピン戦で初登板。同年8月のインターコンチ杯では決勝のキューバ戦に先発、5回1/3、1失点で優勝に貢献。07年の五輪アジア予選では抑えとして2試合、2イニングを零封。計23試合に登板し、12勝1セーブ、防御率1・95の成績を残している。
参照元:スポーツ報知